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 INDEX // Step1:ベーシックグッズ // Step2:イクイップメント // Step3:ウェアリング // Step4:フットウェア
 Step5:パッキング // Step6:キャンプサイト //  Step7:食事 // Step8:ナイトライフ // Step9:キャンプライフ
 Step10:トレッキング // Step11:サバイバル // Step12:撤収 // Step13:メンテナンス

夜を過ごす


 ぼんやりと焚き火を眺めているうちに東の空が白んでくる。そんな時を過ごすのも、たまにはいい。

 

焚火

焚き火のいちばんのポイントは、あせらず、じっくりと火を「育て」ていくこと! はじめから大量の薪を置いたり、太い薪にいきなり点火しようとすると、失敗の元。

 火が頼りなくなってきたら、秘密兵器「人間送風機」の登場。

 火が景気よく燃え始めたら大きな薪を投入する。

 この程度の大きさの焚き火が、いちばん風情があると思う。あとはじっくり焚火タイムを楽しもう。

 濡れた薪に火をつける際に、ストーブのガソリンや固形燃料を使ったりするのは常套手段だが、天然木で濡れていても着火しやすいものがある。これは南米産の「マヤスティック」と呼ばれるもの。虫除けなどの効果もあってマヤで古代から用いられてきたもの。
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ランタン

 一度燃焼させたランタンのマントルは、とても脆くなっている。ちょっとした衝撃でこんな風に粉になってしまう。


 新しいマントルをバーナーに取り付ける。


バーナーに通すためのホールが大きいほう(写真では赤いほう)を下にしてバーナーに通す。


 バーナーに通したら、形を整え、バルブを開いて、マントルが均等に縮むよう、バランスを見て、何箇所かに点火して空焼きする。


 うまい形に焼けると、このように花のつぼみのような形になる。


 すでにマントルは非常に脆くなっているので、ホヤを取り付けるときは、マントルに触れないように注意!

 ホヤがしっかり固定できたら、これでマントルの交換は完了。

  プリムス2245:もう20年以上も愛用している頼もしいやつ。かつては、ランタン用の細長いタイプのカートリッジがあって、雰囲気のあるケースにカートリッジごと収納して使っていた。

 zippoのポケットストーブと対をなす形のポケットランタン。火屋(グローブ)がガラスではなくメタルメッシュなので破損の心配がない。こちらもマイクロサイズにコンパクトになる。
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灯り

 

 

睡眠

良い睡眠は、明日の活力の源。快適に眠るための技術も大切だ。


 フラットに整地した地面にテントを設営したら、細かい凸凹を吸収し、熱が奪われるのを防ぐためにテントマットを敷く。

 なんのことはない、そのままシュラフに入ればいいわけだが、実際に寝てみると、傾斜や細かい凹凸がけっこう気になるもの。それらを我慢せずに、気になったら、テントを持ち上げて小石を取り除いたり、テントを張る方向を調整しよう。

 寒いときは、シュラフカバーを併用する。シュラフをそのままシュラフカバーの中に入れるだけ。夏場でも、天候が急変する山岳地帯では必需品だ。

 収納時は非常にコンパクトにまとまり、使用する時にはバルブを開いてやれば空気が入っていくセルフインシュレートタイプも、形状や機能が様々なものが登場している。写真は WX-tex「アーバーライト」。加重の掛かり方に合わせてセルの厚みが変えてあり、快適さとコンパクト性を両立させている。
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 インシュレーターを封入するセルを区切る縫い目に伸縮性のある糸を使い、シュラフの中で手足が自由に伸ばせる画期的なシステムを採用したモンベルのスーパーストレッチシリーズ。シェルの生地の違いや新世代のインシュレーター「エクセロフト」、さらに改良されたダウンなどの組み合わせで、使用時期やスタイルに合わせたモデルを選ぶことが出来る。
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ナイトキャップ

 多くを語る必要はないだろあ。体は、中からも温めよう!ってこと。

 アルコール類の携帯には、専用のスキットルがお勧め。のん兵衛の人だと、すぐなくなってしまうかな。

 

 

 

 

 

 

 

Step8 : ナイトライフ

[ INDEX ] 
1.長い夜もキャンプの楽しみ 2.焚火 3.ランタン 4.ランタン以外の明かり
5.睡眠 6.寒いときの対処法 7.ナイトキャップ 8.一酸化炭素中毒に注意
FOR EXAMPLE : 9.オートキャンプの場合

■長い夜もキャンプの大きな楽しみ■

 焚火のはぜる音とその温かみが、ゆったりと身も心も和ませるキャンプサイトの夜。静謐な森の精気に浸りながら、星辰を眺め、ナイトキャップの酔いに身をまかせる単独行の夜もよし。気のおけない仲間どうしで、日頃は話さない真面目な話題を語り合うもよし。あるいは、焚火の炎と稟とした空気をさかなに、賑やかに酒を酌み交わすもよし。人工に慣らされた現代人でも、キャンプの夜には、自然とともにあった昔日の人たちのナチュラルな気分が思い出されるはずです。

 

●焚火

 フランスの哲学者ガストン・パシュラールが、火を凝視することの魅力について書いた一文があります。「流れる水を見るのと同様、火はあらゆる時代に、あらゆる文化で、人々を引きつけてやまないものであった。そこには、反復性と同一性、意外性とパターンがある。火と水は生命の永遠のパターンを喚起するのだ」。

 キャンプといえばすぐに焚火を連想するように、それはキャンパーにとって馴染み深いものです。

 焚火は冷えた体を暖める熱源であり、温もりのある自然な照明であり、ときにはグリルであり、あるいは野生動物から身を守るバリアであったり、みんなが集う輪の中心でもあります。やはり、キャンプといえば焚火がなければ、なんとなく盛り上がらないものです。

  しかし、最近では、自然保護の見地から地面で直に火を使うことを憂慮する空気が強くなって、直火禁止というキャンプ場も多くなってしまいました。その是非については、今の段階ではなんともいえませんが、個人的には、そういうファナティックな自然保護派の集まる場所はご遠慮するようにしています。

 焚火は、たしかに山火事の原因になったり、跡が自然景観を壊すということはあります。しかし、それも火の管理をしっかりして原状復帰を心がければ、目くじらたてることでもないと思います。ま、なにはともあれ、焚火が許可されている場所なら是非とも焚火を楽しんでもらいたいし、焚火はサバイバル技術としては中核に位置するものですから、その技術は覚えておいて損はありません。

 まず、焚火をする上で、注意しなければならないのは、引火の危険性。枯れ葉の堆積した場所や、極度に空気が乾燥しているとき、風が強いときはもちろん焚火は避けたほうがいいでしょう。森林火災の多くは、松葉などが堆積した場所で焚火をして、その処理はしたものの、火の粉が周囲に飛び散って、それが後に発火したものです。火の粉が散っても、堆積した枯れ葉の中に潜り込んでしまい、それに気づかず、何日もくすぶった挙げ句に、とつぜん全面的に火が回ってしまうのです。

 安全を確認できたら、テントより風下で場所を決め、風向きを考慮して石囲いを作ります。事前に薪を切っておくことも重要です。薪は、火口にする割り箸程度の太さのものから、くべる順序にしたがって、だんだんと太くしたものを並べておくようにするといいでしょう。

 はじめに、新聞紙などの燃えやすいものを石囲いの中で燃やし、これに火口となる薪をくべます。ここであせって太い薪をくべてしまうとたちまち火は消えてしまうので注意。「焚き火がなかなかうまくいかない」という人のほとんどは、この初期段階でせっかちに大きな薪を載せてしまうのが原因です。

 火口に十分に火が回ったら、薪を少しずつくべながら、徐々に太いものにしていきます。薪が濡れている場合は、石囲いの内側、炎のまわりに並べておきましょう。「焚火の火は育てていくもの」と言われますが、まさに、子供を育てるように、あせらず優しく見守りながら育てていくのが焚火起こしのコツです。

 親指くらいの太さの薪に火が回れば、もう、ちょっとやそっとでは炎が消えることはありません。あとは、適当に薪を足しながら、じっくりと夜を楽しみましょう。

・追記

 東北の野山を駆け巡る伝統猟師『マタギ』たちは、本州北部の山岳地帯の自然、生態系を熟知していて、焚火起こしをはじめとするサバイバル技術では抜きんでています。

 彼らは、どんな雨の中でも吹雪の中でも、マッチ一本で確実に火を起こす技術を持っています。まず、雨や雪、風が直に当たらないように、たき火をする場所に適当な囲いをします。場所が決まったら、地面の上に生木を並べます。そして、その上に油分の多い白樺やタモの皮を敷いて、これを火床とします。さらにこの上に乾いた小枝を並べ、立ち枯れた木を割って、内部の乾いた部分を火種として小枝に火をつけます。これで、まず間違いなく、一発で焚火が起こせます。

 マタギの技術や習俗に関しては、秋田県の阿仁町や青森県の西目屋の博物館で詳しく知ることができます。また、ぼくの愛読書、戸川幸夫著『マタギ −日本の伝統狩人探訪記−』(クロスロード)は、アウトドアノウハウの参考書としても、わかりやすくてお勧めです。

 

●ランタン

 キャンプの明かりでもう一つ代表的なのはランタンです。最近は手軽なものとして乾電池を使った蛍光灯や電灯のランタンもありますが、個人的には、光が冷たく、キャンプの雰囲気にあまりそぐわないような気がします。やはり、キャンプランタンといえばガラス繊維のマントルが燃える、あの温かみのある光がいいですね。

 マントルを燃やすタイプのランタンにはガソリンを燃料とするものと、ガスを燃料とするものがありますが、使い方は、それぞれのタイプのストーブとほとんど同じです。

 マントルは一度燃えたものはとても脆く、運搬のさいの衝撃などでこなごなになってしまうことがよくあります。必ず予備を用意しておきましょう。

 マントルが破損したら、ベンチレーターとホヤを外し、ジェネレーターの先端についている破損したマントルを外します。そして、袋状になった新しいマントルを縛りつけます。取りつけたマントルを膨らませるようにして形を整え、そのままバルブを開けて(ガソリンランタンなら、もちろん十分にポンピングしてから)、マントルが均等に燃焼するように2、3カ所に点火します。ここで、一点に点火すると、片焼けになってマントルが変形することがあるので、必ず点火点を散らしてください。変形したマントルは、使えないわけではありませんが、光量が落ち、よけいに脆くなってしまいます。 マントル全体が焼けたらバルブをオフにします。後は、ホヤとベンチレーターを元通りセットすればOKです。

 ちなみに、マントルはランタンメーカー毎に純正のものが発売されていますが、メーカーの異なるマントルでも転用が可能です。ガソリンランタン用とガスランタン用ではガソリンのほうがサイズが大きいので、ガソリン用のマントルはそのままガスランタンのジェネレーターに取り付けられます(燃焼前は、ホヤに干渉しそうに見えますが、燃焼させると全体が半分くらいの大きさに縮むので、問題ありません)。逆の場合は、取り付け用の糸を抜いて、すこしガラス繊維をほぐしてからジェネレーターにかぶせ、別の長い糸で結びつければ使用できます。

・追記

 ぼくは、プリムスのガスランタン『2245』とコールマンのツーマントルのガソリンランタン『パワーハウスツーマントル』を主に使っています。

 プリムスのほうは軽くコンパクトで、荷のすべてを自分の背で担いでいく登山やトレッキング向きです。昔のタイプと現在市販されているタイプのものを二種類持っていますが、昔のタイプは、ランタンスタンド兼用のケースが便利で、単体で使う場合はこちらの使用頻度が高くなっています。新しいタイプのものは、ワンタッチ着火装置がついていて、一見便利そうなのですが、これが壊れやすいのが難点。ストーブのワンタッチ着火装置もすぐに壊れてしまったので、ユニットを外してしまいました。

 コールマンのほうは、ザックに入れて持ち運ぶには厳しい大きさで、もっぱらオートキャンプ用です。以前、アメリカでキャンプしたとき、その帰りに、空港で、ガソリンは抜いてあるのに機内持ち込みを拒否されたことがありました。高度が高くなって気圧が下がると、残留しているガソリンが気化して、匂うとのことでした。カットオフバルブが光量調節バルブを兼ねているタイプのモデルですが、これは、持ち運び時にバルブが緩んだらガソリンボタ漏れ状態になってしまうので、収納は必ず専用ケースに入れ、収納するときには、バルブをしっかりしめたことを確認する必要があります。

 プリムスのほうは白色系の強い光で、コールマンのほうは赤みがかった暖色系の光が特徴です。どちらかというコールマンのほうが雰囲気は出ます。

 また、最近は、キャンドルランタンを見直して、使用しています。ブラス製のケースにホヤのついた、コンパクトで雰囲気のあるものです。ソロのキャンプのときなどは、荷物が重くなるのが嫌なので、これだけを持参することもあります。狭いテントの中なら、これひとつで本を読むのに不自由しない程度の明るさを確保できます。キャンドルランタンを使う上でのポイントは、本体が垂直になるように吊り下げることです。少しでも傾いていると、ロウソクがホヤのサイドから流れ落ちて、ケースが締まらなくなります。

 

●ランタン以外の明かり

 光量のあるランタンは、いわばパブリックな明かりメイン照明です。例えば、焚火の火を見つめながらひっそりと思い出話にふけるといったシチュエーションでは、ランタンは明るすぎます。といって焚火の明かりだけでは手元が暗い……そんなときは、補助的な明かりとして、ヘッドランプを使ったり、自作の照明を即席で作るといいでしょう。

 両手が自由になり、任意の場所を照らせるヘッドランプは、酒をついだり、本を読んだりするのに都合がいい明かりです。また、テント内の照明としても適度な明るさで重宝なものです。

 自作の明かりとしては、空き缶や紙コップなどに砂を詰め、そこにガソリンストーブ用のガソリンを注いで火をつける即席松明などが雰囲気があってお勧めです。直接ガソリンに火をつけるのは危険ですが、この方法なら倒してもこぼれる心配がなく、炎もさほど大きくならずに長持ちします。サラダオイルなどを燃料に、トイレットペーパーや新聞紙を芯にしても、けっこう雰囲気のある明かりが作れます。

・追記

 じつは、今、キャンプの明かりとして使ってみたいものがあります。それは、木蝋です。時代劇なんかで、部屋の隅で燃えている、太い芯蝋燭です。これは、けっこう光量もあって、アウトドアでの実用に耐えるように思うのです。表でも使えるように、風除けがついた燭台があるのですが、これに載せて、テントサイドにかかげておいたら、けっこう雰囲気のある明かりになるのではと考えているのです……いや、ちょっと怪談めいて恐いかな?

 それから、かがり火や松明も雰囲気があっていいですね。親戚の鉄鋼所で、かがり火用の燭台? を作ってもらおうかなとも思ってます。

 

●睡眠

 さて、キャンプの夜の締めくくりは睡眠ということになりますが、アウトドアでは、睡眠も一つの技術であると言ったら不思議に思われるでしょうか? 翌日の活動のために十分に体力を貯えるのが睡眠ですから、その意味では食事と同じように重要です。

 良い睡眠をとるために、必要なのは快適な寝床です。

 テントの設営とも関係するわけですが、まずは寝床となる地面に傾斜がなく、細かい凹凸もないこと。そして、地面からの冷気を遮断すること。それが、最低条件です。

 そして、より快適に眠るためにはもう一つ重要なことがあります。それは、暖かくすること。簡単に言えば、シュラフに潜り込むときに、「少し暑いかな?」と感じるくらい着こむのがポイントです(もちろん、夏のキャンプは別ですよ)。眠っているときには、暑ければ無意識に衣類を脱いで調整できますが、寒いとなると、整理してある衣類を探して着込まねばならず、無意識のうちにとはいかなくなります。夜中に寒くて目が醒め、暗いテント内をひっかきまわして衣類を探しているうちに目が冴えて眠れなくなってしまう。そんな経験が、けっこうあります。冷えきった体をガタガタ震わせながら朝を迎えては、体力を養うどころか、夜の間によけいに体力を消耗することになってしまいます。

 

●寒いときの対処法

 秋口から冬にかけてのキャンプでは、ありったけの衣類を着込んでシュラフに潜り込んでも、まだ寒くて眠れないということがあります。そんなときは、あらゆる装備を動員して対処します。

 まずもっともポピュラーな方法は、ザックにシュラフカバーがわりにして足元を温めること。やり方は単純、ザックを空にして、その中にシュラフごと足を突っ込んでしまうだけです。これは、案外効果があって、フォレストビバーク(不時露営)の際にはスタンダードな方法とされています。

 それから、足先が冷えると、安眠できなくなりますので、これに対処するため、靴下を二重に履いたり、テントブーツを履いてシュラフに潜り込みます。また、セーターの袖に足を突っ込んで履いたり、下半身から足先に巻き付けたりしてもいいでしょう。とにかく、寒さを防ぐためには、周囲にあるものはなんでも利用することです。

 でも、最終的な問題は、体の中の熱源に還元されます。たとえば、冬山の遭難では、最後に生死を分けるのは食糧の有無です。どんなに寒くても、とりあえず食糧が潤沢なら体はなんとか我慢できます。ところが、食糧が底をついてしまうと、たいした寒さでなくとも、あっさり根負けしてしまうのです。夕食をたっぷり摂り、満足してシュラフに入るのが、防寒のいちばんの秘訣といえます。

・追記

 このごろ、寒い季節のキャンプでは、テントブーツが必需品になっています。以前は、足が火照って眠れないたちで、冬でもはだしの足をシュラフから出して寝ていりしたのですが、歳を取ってきて体質が変わったのでしょうか? ダウンの入ったテントブーツを履いてシュラフに潜り込めば、朝まで快眠です。

 

●ナイトキャップ

 キャップといっても、寝るときかぶる帽子ではありません。「寝酒」のことをちょっとシャレた言い方をしただけのこと。未成年、もしくは下戸でなければ、体の温まるバーボンやスコッチ、ラムといったスピリッツを一口か二口(それが三口四口……と勢いついてしまうのも人情ですけど)すすって眠りにつくのもお勧めです。できれば、専用のフラスコに入れていきたいところです。小さなフラスコでは足りないという向きには、容器の匂いがつかないよう、内側にエナメル加工などが施されたカンティーンに移しかえていくといいでしょう。

・追記

 ぼくは左党なので、オートキャンプなら、ほかに何を忘れても、酒だけは忘れずにたっぷり持っていきます。また、山登りでは、ステンレス製のフラスコを愛用しています。こちらに入れるのは、もっぱらスコッチ。それも最近はボウモア一辺倒です。かなり強いピート臭が、アウトドア気分にとてもよくマッチするのですよ。ちなみにオートキャンプでは、よりどりみどりのちゃんぽん大会です。

 

●一酸化炭素中毒に注意

 冬期のキャンプでは、寒さを避けるためにテント内で調理するケースが多くなります。このときくれぐれも注意したいのは一酸化炭素中毒です。

 ふつう、テントは本体生地に通気性をもたせてあるので、コンパクトストーブを内部で使って調理するくらいは問題ないはずですが、条件によっては、その通気性能が低下している可能性があるのです。ぼく自身、晴れた風通しのいいときに何の支障もなくテント内で調理した経験があるので、安心して調理していたら吐き気と頭痛に襲われ、あわてて換気をして助かったという経験があります。そのときは、かなりの吹き降りの雨で、フライシートが本体に密着して通気性が損なわれていたのです。

 一酸化炭素中毒の怖いところは、歴然とした自覚症状がないまま致命的な事態に陥りやすいことです。吐き気や頭痛を感じるというのは、じつは、かなり危機的な状況に追い込まれてしまった状態です。一般に、中毒の初期に、ヘアバンドで頭を締めたような、ごく軽い刺激を感じるといいます。それから、テント内にいる人が同時に急に空ろになったり、口数が減るのも危険信号です。テント内で調理するときは、ベンチレーターを全開にし、ときどきゲートを開けるなど、換気には十分気を使いましょう。

 そしてなにより大切なのは、しっかりした性能を確保したテントを購入することです。

 

FOR EXAMPLE

●オートキャンプの場合

 オートキャンプの場合でも、風下のほうに焚火を起こしておいて、食事が済んだらその側に移動して、ゆっくりとくつろぎたいものです。何泊かする予定なら、是非とも一食くらいは焚火を使った料理にチャレンジしてみてください。ストーブで調理した料理とはまた違った風味や雰囲気が味わえるはずです。

 寝床は、オーナーロッジ型のように大型のテントの場合は、居住空間に余裕があるから、キャンプベッドを使えば、地面の凸凹や冷気を気にする必要がなく、快適に眠ることができます。

 オートキャンプでは、レクタングラータイプ(封筒型)のシュラフを使う人も多いとは思いますが、このタイプは内部の空気の流通が多く、せっかく温まった空気が寝返りなどで失われやすいという欠点があります。オートキャンプでも、寒い時期のキャンプには、マミータイプのシュラフの使用をお勧めします。

 冬期には、車中で眠る人も多いと思います。このとき、やりがちなことですが、エンジンをかけっぱなしでヒーターをたいてというのは、いただけません。環境に良くないことはもちろんですが、例えば眠っているうちに雪が積もり、空気の逃げ場がなくなって一酸化炭素中毒で死亡したなどという例も多々あります。また、車内は密閉度が高いので、多人数で車の中で眠る場合は、エンジンを切ってあっても、ときどき換気して内部の空気を入れ換えることが大切です。

 

 
 

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